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高松藩家臣のご先祖調べ
寛永17年(1640)生駒騒動により讃岐一国を領知していた生駒氏は改易されると、一時期隣国伊予の西条藩・大洲藩・今治藩の分割統治となります。
寛永19年(1642)、常陸国下館藩より水戸徳川家徳川頼房の長男松平頼重が12万石で東讃地域に入封し高松藩が立藩します。
高松松平家は水戸徳川家の分家、徳川一門の親藩大名です。瀬戸内地域の外様大名の動静を監察する役目もありました。
また譜代筆頭の彦根井伊家と並ぶ最高の格式待遇を受け、松平頼重は寛文2年(1662)に老中と同席して幕政に参画するように命じられています。
水戸徳川家を相続した徳川頼房の三男徳川光圀は、兄頼重の子である綱條に譲り、自身の子である頼常を2代高松藩主に据えています。
5代藩主松平頼恭は平賀源内を起用して薬草園を作らせ、向山周慶に製糖技術を学ばせ白糖製造を研究させています。
さらに塩田を切り開いて塩の増産に努力しています。8代藩主松平頼恕の代には、久米通賢を登用し、坂出に国内最大級の塩田を開発していま。
この砂糖・塩は綿とともに「讃岐三白」と呼ばれ、高松藩財政を支える特産品に成長します。
8代藩主松平頼恕は水戸藩徳川斉昭の兄であり、尊皇攘夷に傾く水戸藩の影響は少なからず受けました。
しかし幕末期の藩主松平頼聰は徳川慶喜とも縁戚関係にあり、難しい立場に立たされていました。結局「鳥羽・伏見の戦い」では旧幕府方として参戦したため、朝敵となります。
朝廷は高松藩の追討を命じますが、丸亀藩などが高松藩赦免を取り次ぎ、高松藩は恭順し高松城は無血開城となりました。
藩庁 | 高松城(高松市) | |
江戸屋敷 | 上屋敷(文京区小石川) 下屋敷(港区白金台5丁目) |
|
石高(表高) | 12万石 | |
江戸城控間 | 溜間 | |
藩校 | 講道館 安永8年設立 | |
格付け | 城主 | |
爵位 | 伯爵 |
■高松藩の歴代藩主
高松松平氏 | 家紋:葵紋 本姓:称清和源氏 |
||
菩提寺:浄土宗法然寺 |
|||
代数 | 氏名 | 官位 | 在職 |
1 | 松平頼重 (よりしげ) |
従四位上・ 讃岐守 |
寛永19年(1642) ~ 延宝元年(1673) |
2 | 松平頼常 (よりつね) |
従四位上・ 讃岐守 |
延宝元年(1673) ~ 宝永元年(1704) |
3 | 松平頼豊 (よりとよ) |
従四位上・ 讃岐守 |
宝永元年(1704) ~ 享保20年(1735) |
4 | 松平頼桓 (よりたけ) |
従四位上・ 讃岐守 |
享保20年(1735) ~ 元文4年(1739) |
5 | 松平頼恭 (よりたか) |
従四位上・ 讃岐守 |
元文4年(1739) ~ 明和8年(1771) |
6 | 松平頼真 (よりざね) |
従四位下・ 讃岐守 |
明和8年(1771) ~ 安永9年(1780) |
7 | 松平頼起 (よりおき) |
従四位下・ 讃岐守 |
安永9年(1780) ~ 寛政4年(1792) |
8 | 松平頼儀 (よりのり) |
従四位上・ 讃岐守 |
寛政4年(1792) ~ 文政4年(1821) |
9 | 松平頼恕 (よりひろ) |
従四位下・ 讃岐守 |
文政4年(1821) ~ 天保13年(1842) |
10 | 松平頼胤 (よりたね) |
正四位・ 讃岐守 |
天保13年(1842) ~ 文久元年(1861) |
11 | 松平頼聰 (よりとし) |
従二位・ 讃岐守 |
文久元年(1861) ~ 明治4年(1871) |
■高松藩の家臣団
松平頼重は21歳の若さで入封したこともあり、後見役の大老肥田和泉ら重臣たちが政務を補佐していました。 この時の主要な重臣は、大老彦坂織部、年寄本多三右衛門・石井仁右衛門・大須賀久兵衛、番頭佐野八兵衛・大森八左衛門・間島半右衛門・松平半左衛門です。
入封以来の重臣が隠居死去などで、表舞台から姿を消すことで、頼重が主導権を握って高松藩体制の確立していくことになります。
行政組織(役方)と軍事組織(番方)とに大別されます。行政の主な役職は以下の通りです。
大老を筆頭に、実際の政務を主導する年寄(家老を選ぶ)、具体的な政務をおこなう奉行、 政務を監察する大目付・奥目付、藩主に近侍する側用達などが藩政の中枢に位置します。
政務に付かない家臣たちは、大番組(2)・書院番組(4)・馬廻番組(3)・留守居番組(2)・惣領組(4)・新組(1)に属し、藩の軍事力を構成しました。
⇒江戸時代の武家の一生(ライフサイクル)
■高松藩松平家の家臣
『高松分限録 嘉永年間』より藩士家名
あ) | 芦沢・阿賀・赤木・浅田・秋山・安達・青木・青葉・荒木・雨宮・綾田・揚・荒川・安積・明石・ 安芸・赤沢・青山・綾野・朝倉・雨森・安堵・安藤・渥津・安西・阿部・浅見・朝比奈・安部・蘆沢 |
い) | 石井・入谷・今滝・岩嶋・井戸・岩瀬・池田・岩佐・石丸・石野・今泉・伊藤・伊沢・石垣・市村・井上・稲毛・ 飯野・伊丹・飯沼・池内・石川・飯嶋・岩田・今村・岩部・石田・猪熊・市原・伊奈・飯塚・生田・伊庭・板倉・ 一条・今木・稲井・岩崎・石河・岩浜・稲田・生駒・稲沢・泉川 |
う) | 鵜殿・上遠・牛窪・宇佐美・上原・上野・漆原・植松・梅枝・上枝・内海・梅島・内木・宇野・内田・鶯谷・鶯岡・兎玉 |
え) | 江川・榎本・江崎・江口・遠藤 |
お) | 大久保・小河・大森・緒方・小夫・小笠原・大須賀・苧坂・尾崎・大高・太田・小野・岡・岡内・小原・小川・
大西・大石・小倉・岡田・岡野・大河原・岡見・奥津・大塚・萩谷・奥村・萩・小田・大熊・大藪・大西・大嶋・
岡坂・小野崎・尾形・大野・大庭・大口・岡井・岡木・岡部・岡嶋・岡谷・大内
|
か) | 笠井・筧・兼康・葛西・梶原・香川・片岡・河田・川田・勝橋・河西・川南・加次・河合・梶・笠川・川崎・河地・ 河部・鎌田・狩野・片山・柏原・香西・加藤・河添・川村・金沢・金子・亀山・勝浦・額田 |
き) | 木村・菊池・北村・菊川・北原・岸・木内・喜田・紀・菊地・喜多・岸本・北嶋・北泉・清野 |
く) | 久保・工藤・国方・窪川・日下・栗田・倉知・栗原・桑田・楠・黒田・熊岡・久家・窪田・桑名・栗生・櫛橋・ 久保田・草薙・国宗・窪村・久米・ 熊田 |
こ) | 近藤・小泉・幸田・国分・小滝・小島・駒井・後藤・小山・小早川・児玉・小島・古関・河野・光宗
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さ) | 雑賀・斎藤・佐久間・笹山・佐野・笹島・佐々木・沢井・佐伯・佐立・佐藤・坂入・三枝・酒井・斎加 |
し) | 下津・白井・塩田・新庄・嶋・庄野・渋江・柴野・篠原・重田・塩谷・嶋田・渋谷・嶋村・正田・ 信沢・島村・柴本・塩入・七条 |
す) | 諏訪・杉野・数越・杉原・鈴木・菅原・杉山・杉本・杉上・末沢・陶山・住谷・角野・菅納 |
せ) | 関尾・瀬川・千・瀬尾・関野・千野・関 |
そ) | 十河 |
た) | 玉井・高島・谷・多田・谷本・竹田・竹垣・竹井・竹内・田山・高畑・田所・滝・谷口・田中・俵田・高橋・ 武井・高尾・玉木・滝井・田岡・高畠・田村・谷村・滝川・橘・高見・高島・高井・高原・武田・高輪・旅田・武村・玉越・竹村 |
ち) | 千葉・親安 |
つ) | 辻・築地・土屋・壷井・柘植・津田・角田・堤・角木 |
て) | 寺井・寺島・寺尾・手塚 |
と) | 戸祭・富永・戸田・富岡・東条・友部・遠山・友安・富田・富野・鳥塚・友沢・富塚・戸塚・徳永・徳田
|
な) | 中条・中山・中村・中井・永滝・長曽根・中西・中川・那須・中野・中沢・永井・長尾・成松・永原・ 永島・中神・成沢・内木・成田 |
に) | 西岡・西川・丹羽・二宮・西山・西本・仁口 |
ぬ) | 沼田 |
ね) | 根本 |
の) | 野原・野溝・野勢・野村・野沢・乃村・野萱・野島・野津・野上・野口
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は) | 林・長谷川・早川・伴・羽原・八田・坂東・蓮井 |
ひ) | 肥田・彦坂・平塚・平井・久本・平尾・平田・平野・広瀬・東原・平山 |
ふ) | 深井・藤井・古川・福家・藤本・藤村・藤田・藤川・船橋・藤懸・古郡・藤掛・古岡・福原・福西・藤尾・古市・ 福田・二川 |
ほ) | 堀・堀池・堀井・細谷・星・星野・発知・北条・堀田
|
ま) | 間宮・増田・間島・松平・松田・松尾・松村・松原・松井・松本・牧野・松崎・松沢・真辺・益子・松見・丸岡・ 町川・真鍋・松野・蒔田・松浦・前田 |
み) | 三宅・水野・三木・宮武・三井・三好・三守・三村・宮本・水原・美野・宮内・宮井・宮村・宮脇・宮坂・溝淵・ 溝緑・宮地・三崎・宮崎・三笠・三浦・三上・三輪・宮部・水谷・宮都 |
む) | 向山・村上・向井・武藤・牟礼・村田・村山・村尾・村垣・村川・村瀬・六車 |
も) | 森・守屋・師岡・森田・森川・望月・元木・森崎
|
や) | 矢野・山下・山室・八木・矢島・山田・山本・山県・山口・矢田・矢部・矢代・山内・安松・山崎 |
ゆ) | 湯本 |
よ) | 吉田・吉川・横井・吉原・横倉・米谷・余悟・吉本・横田・横関・吉村・米田・吉坂 |
り) | 力丸 |
わ) | 渡辺・脇・和木・渡部・和田・和泉・渡理 天爾察 |