戸籍からのご先祖調べ ~戸籍・除籍を取得しよう-2
しかし、この戸籍が取れない場合があります。
戸籍簿そのものが戦災や自然災害により失われる場合です。
東京では関東大震災や昭和20年の大空襲により戸籍簿が焼失し、古い戸籍謄本を取得することができません。
このような事例はいくつかの地方都市でもみられます。
現在、戸籍簿は各自治体が正本(戸籍の予備)を、各地域の法務局が副本(戸籍の予備)を保管しています。仮に正本が滅失したとしても、法務局に保管されている副本を元に戸籍を再製することになっています。
これを戸籍の再製といいます。
東日本大震災では4市町が副本からの戸籍の再製を行いました。
しかし正本・副本ともに減失した場合は、戸籍の再製を行なうことは出来なくなります。
東日本大震災の被害を受けた南三陸町は、戸籍の電子化保存をしていました。この巨大地震で庁舎全体が壊滅し、仙台法務局気仙沼支局(宮城県気仙沼市)のシステムも津波で水没しため、同町の戸籍データは完全消滅した可能性が高くなったと、当時の新聞記事は伝えていました。
このような場合、戸籍記録の復元はほぼ不可能になります。