戸籍からのご先祖調べ ~戸籍の解読3
古い除籍簿から順番にみていきます。
上(古い世代)から下(新しい世代)へ辿るという見方です。
それでは明治19年式戸籍(次の図)を例に解読してみましょう。
最初の欄(右端)の上段に本籍地の住所、下段の左側には前戸主の氏名(亡父平安京太郎)が書かれます。掲載した明治19年式の戸籍例には記載してませんが、下段の右側には身分を示す族称が書かれていました。もと公家や大名は「華族」、もと武士は「士族」、その他は「平民」となります。
明治31年式戸籍・大正4年式戸籍では「前戸主トノ続柄」の右側に族称が記されていました。
昭和43年以降は人権問題の観点から、戸籍から族称の部分を塗抹して交付するようになります。戸籍に不自然な空白があるのはそのためです。
よって昭和42年以前に取得した戸籍が残っていれば、そこに族称が書かれています。
ただし昭和43年以降、再製された戸籍には族称の欄自体が削除されていることもあります。
ちなみに戸籍の再製とは、以下の3つの場合になされます。
- 戸籍の滅失あるいは滅失のおそれによる再製
火災や災害などで戸籍が滅失した場合や長期保管により文字が判読できなくなる場合に戸籍が再製される
- 申し出による戸籍の再製
虚偽の届出などで誤って戸籍に記載された場合、原状回復のため新しく戸籍を再製する
- 後見または保佐の登記の通知による戸籍の再製
前戸主欄の左側が戸主欄になります。上段に相続や死亡年月日などが書かれた事項欄があり、下段に氏名(平安京太郎)、続柄、生年月日が記されます。
戸主欄の左に家族が記されます。続柄(妻、長男、婦など)には戸主から見た関係が記されます。