戸籍からのご先祖調べ ~除籍取得の方法1
「除籍謄本」とは、戸籍記載の全員が戸籍から除かれ「除籍簿」に移された戸籍の謄本をいいます。
つまり、今までの戸籍に誰もいなくなり、戸籍の役目を終えた状態です。
除籍簿に移される原因には大きく2つあります。
- 戸籍の構成員全員が婚姻・死亡・分籍などの理由で除籍になり、戸籍に誰もいなくなる。
- 転籍により新しい戸籍に構成員が移り、転籍前の戸籍には誰もいなくなる。
曽祖父母や高祖父母の場合はほとんどが除籍されているので、「除籍謄本」を取得することになります。
「本籍地」に移動がなく市町村役場が同じであれば、戸籍謄本を申請する時に「さかのぼれるだけ除籍謄本を下さい。」とお願いすると良いでしょう。
しかし、転籍がある場合は転籍前の役場へ請求しなければなりません。
●転籍している場合
転籍の有無は事項欄の記述で確認します。
例として以下の記載が事項欄にあるとします。
○○縣○○郡○○村拾弐番地ヨリ転籍届出大正四年三月三日受附入籍
「○○縣○○郡○○村拾弐番地」が転籍前の所在地(本籍地)になります。
この所在地の現在地名を調べ、該当する役場へ請求することになります。
●分家している場合
分家とは、ある家に属する家族が、その意思に基づき、その家から分離して新たに家を設立することをいいます。
昭和22年の法改正まで続いた制度で、分家には戸主の同意が必要でした。
この分家にともない戸籍も新たにつくられます。
例として次のような記載が事項欄にあります。
○○縣○○郡○○村拾弐番地戸主木村太郎次男分家届出大正四年三月三日受附
父木村太郎(前戸籍の戸主)の本籍「○○縣○○郡○○村拾弐番地」が分家前の所在地(本籍地)になります。
この所在地の現在地名を調べ、該当する役場へ請求することになります。
転籍や分家の場合、本籍地が別の自治体に移動している場合があります。近隣であれば出向くことも出来ますが、遠方の場合は郵送による取得申請
になります。