戸籍からのご先祖調べ ~戸籍取得の方法5
現在、戸籍を取得するとA4サイズ横書きの書式で受け取ります。
この書式を一度は目にしたことがあると思います。
現在の書式は平成6年以降の戸籍事務のコンピューター化(電子化)によるもので、従来の戸籍用紙(紙)による保存方法から、磁気ディスクに記録する方法に改められました。
しかし戸籍事務の電子化は各市町村の事情を考慮して進められており、その実施状況は異なっています。
この改製戸籍には一つ注意点があります。
実は電子化による改製で写しかえられない事項があるということです。
つまり改製前の戸籍で婚姻や死亡などで除籍された者、消除された事項、効力を有しない事項は写しかえられません。
たとえば父太郎、母キク、長男正男、次男昭雄の4人家族のうち、改製前の戸籍で母キク、長男正男が死亡により除籍されていた場合、コンピューター化による改製戸籍には母キク、長男正男は記載されていません。
これを知るためには電子化される前の改製原戸籍を取得する必要があります。
改製原戸籍は原戸籍や原戸籍謄本ともいい、戸籍法改正による新しい戸籍様式の変更される前の戸籍をいいます。
ではコンピューター化される前の現行戸籍をみてみましょう。
現行戸籍は昭和23年1月1日から作られているものをいいます。
大正4年式戸籍にあった「戸主欄」「前戸主欄」が亡くなり、代わりに「筆頭者氏名欄」が設けられています。そして筆頭者死亡による戸籍編製も行われなくなりました。
次ページの現行戸籍(伊勢原市役所資料参照)をみてください。
戸籍事項欄に「平成元年八月三十日編成」とあります。伊勢原太郎と桃子は八月三十日に婚姻により入籍とありますので、婚姻による戸籍編製であることが分かります。
伊勢原太郎の父一郎の本籍「神奈川県伊勢原市石田十三番地」を読み取れます。
よって父一郎の戸籍謄本を取得するためには「神奈川県伊勢原市石田十三番地」の本籍地で取得することになります。幸い父一郎の本籍地も伊勢原市内なので同じ役所でまとめて取得することができます。