ご先祖調べの今 ~八方塞がりの調査
一つ実例を紹介しましょう。
家系図を調査したお客様から、次のようなお手紙をいただきました。
「今年は、大変お世話になり、ありがとうございました。
ご先祖様の事がいろいろ分かり、住んでいた町の歴史も分かりとても感動いたしました。
先日、本家に持っていきました。とても感動し、宝物にすると言っていました。
お墓のことも知らない事ばかりで、亡くなった祖母からも聞いてないようでした。
そして、△△家で位牌(明治初期の先祖)を預かっていることも覚えていないようでした。本当にありがとうございました。」
この調査は本家に位牌や過去帳がなく、菩提寺の寺過去帳にも先祖の記載がないという状況でした。
親族には80歳近い方もおられますが、どなたも先祖の事を聞いたことがありません。頼みの綱の村政文書は庄屋家が廃絶して以来紛失、その消息は不明となっています。
今や、このような調査は珍しくありません。なんの手掛りもないという八
方塞がりの調査は今後ますます増えるでしょう。
しかし、「お客様の手紙」からも分かるように素晴らしい結果に終わりま
した。
不思議な縁で様々な情報をいただき、一軒の旧家にたどり着きました。
そこには探していた先祖の記録があり、感動的な先祖との出会いを果たすことができました。
家系図の調査作成を長年やってきた者として、とても危機感を感じています。意識のある誰かが取り組まなければ、子供や孫の世代では先祖を振り返ることが出来ず、永遠の謎になってしまうかもしれません。